2021年11月26日(金) コロナ変異株オミクロン株で株価暴落
市況

26日に日本を始め全世界で急激な株安となりました。原因は新型コロナの新しい変異株オミクロン株のニュースです。Twitter等ではオミクロン株そのものよりも株価暴落に対するコメントが多くありました。この記事では市況、オミクロン株についてわかっていることをまとめ、今後の投資について考えていきます。ご参考になれば幸いです。
米株
米国では ナスダック -2.23%(-343)、S&P500 -2.27%(-106)と大幅に下落。

セクター別

ティッカー | 内容 | 11/26 |
---|---|---|
VDE | 米国株(エネルギー) | -4.00% |
VPU | 米国株(公益事業) | -1.80% |
VDC | 米国株(生活必需品) | -1.48% |
VFH | 米国株(金融) | -3.54% |
VCR | 米国株(一般消費財・サービス) | -2.37% |
VAW | 米国株(素材) | -1.66% |
VHT | 米国株(ヘルスケア) | -0.40% |
VIS | 米国株(資本財・サービス) | -2.75% |
VOX | 米国株(電気通信サービス) | -1.43% |
VGT | 米国株(情報技術) | -1.99% |
セクターごとに見てみるとエネルギー、金融が大きく下がり、ヘルスケアはそこまで下がっていません。エネルギーについては原油価格が急激に下がっていることに加え、オミクロン株の流行により移動への需要が下がるのではないかと予想されて下がっているものと考えられます。また金融については米国金利が急激に下がったためだと考えられます。一方でヘルスケアではワクチン株が上昇しており、やはりオミクロン株の流行が予想されている結果と考えられます。
タイミングもよくなく、感謝祭開けで薄商いだったことと、株式トレーダーもお休み状態(二軍がトレーディングする時期)という状態だったとのことで、価格変動しやすかったことも影響していると思われます。
モデルナ株価 日足

ファイザー株価 日足

重要な金利はどうなっているか?

米国債長期(10年)は前日の1.63%から1.48%まで急落。短期(2年)も0.65%から0.5%まで急落しました。直近まではインフレ懸念からテーパリングの早期終了、利上げを22年早期に開始という市場の流れから金利が上昇してきましたがオミクロン株により再度経済状況の悪化が懸念され金利が一歩遠のいたという状況です。
特に短期金利が急上昇してきていたため、NASDAQ100には不利な状況でしたが、金利が下がる事により株価には有利になってくるものと考えられます。
オミクロン株の現在の情報
はっきりした情報はありませんが、今の所の情報をまとめておきます。11月26日に「懸念される変異株(VOC)」に指定されています。
流行エリア、人数
ボツワナから南アフリカに感染拡大したとも言われているが南アフリカからWHOへ報告があったためか南アフリカ発のように見られているのかもしれない。すでにボツワナ、ベルギー、香港、イスラエルでも確認されている。
WHO、南アで検出の変異株は「オミクロン」 「懸念される変異株」に指定(BBC)
感染力
十分にはわかっていませんが、デルタ株よりも高い感染力を持つとも言われています。感染に関わる「スパイクタンパク質」に32箇所の変異があり、体内への侵入しやすさに関連する可能性があるとのことです。
重症度
現在のところ特に重症度が高いという情報はないようです。無症状の人もいるとのことです。
ワクチンは効くのか
今現在わかっておらずファイザーは今後2週間(~12/11頃まで)で効果の有無を確認。必要であれば6週間以内(~22/1/22)にワクチンを再設計すると報道されています。
新変異株「オミクロン」に対応、米ファイザーらワクチンを100日以内に供給へ(YAHOO)
英保健当局幹部はワクチンの効果がオミクロン株に対して低下するのは「ほぼ確実」と言っているようです。
各国の対応状況
欧州連合加盟国はアフリカの一部からの入国制限を発表。アメリカも29日から南アフリカ、ボツワナ、ジンバブエ、ナミビア、レソト、エスワティニ、モザンビーク、マラウイからの渡航を禁止するとのこと。
日本もスワティニ、ジンバブエ、ナミビア、ボツワナ、南アフリカ共和国、レソトの6カ国からの入国では10日間の宿泊施設での隔離となります。
南アフリカから見つかった新規変異株「オミクロン株」 現時点で分かっていること(YAHOO)
経済危機になるほどの驚異なのか?
まだはっきりとはわかりませんが、感染力は強いものの、毒性は弱いかもしれません。新型コロナが発見された当初は大きな混乱になりましたが、今となっては対処の仕方もわかっており、仮にワクチンが効きにくいとしても早期にワクチン開発が進み、経済は早期に安定するように思えます。噂で大変だ!と錯乱して株式を即売りするのは得策ではないでしょう。まだ様子を見ておいて良い期間だと思います。
今後の株価の展開は?
中長期投資の場合は気にしない
私は中長期投資をしていますが、現在投資しているものはそのまま持ち続けます。理由は
- 今の所オミクロン株が中長期で驚異になると考えていない
- まだ金融緩和の最中である(テーパリング中)
ということです。
今売ると急に上がることもありえます。逆に1,2ヶ月下がることは覚悟の上で中長期では上がると見ていてその上でホールドを考えています。
現金保有がある場合の狙い目は
現金ポジションがほぼない(そういえばそろそろボーナスもらえるな~)の私としてはどうしようもないですが、もし現金ポジションがある場合はいつ買い増しにしようかと考えてみます。

金利上昇が予想されていますのでNASDAQを買わないという方もいらっしゃるかもしれませんが、私はNASDAQ狙いですのでチャートを見てみます。
9月に下がっていましたが、買い待ちするのであればまだまだ割高ですね。前回安値、14500あたりまで下がる、せめて15000は下回らないと買う気になれません。こうして待っているうちにまた上がるかもしれませんが、今回の暴落に市場が混乱し、更に自動売買プログラムにより売りを売りを呼ぶようなことになれば大きな下落が見込めます。そうでなければ所詮一時的なほんの少しだけの下げだったとうだけです。今の所まだまだ買い場ではありません。焦らないようにしたいものです。1ヶ月ほど下げ続ければボーナスで買い増ししたいと思います。
これくらいでは動じない先を見た投資をしていきたいと思います。
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